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百田尚樹の「野良犬の値段」を読んだ感想

読みました!面白かった!百田尚樹氏原作の「野良犬の値段

 


野良犬の値段

 

その感想です。

「野良犬の値段」のあらすじ

「野良犬の値段」は、ホームレスが数人誘拐され、大手メディアが犯人から身代金を要求されるという話。

物語は、うだつの上がらない佐野という定食屋の店員が、怪しい誘拐サイトをみつけ、このサイトをツイッターでリツイートするところから始まります。

佐野は面白半分で、探偵気取りでコナン・ホームズと名乗ってツイッターで誘拐サイトに関することをツイート。するとバズってしまい気分を良くして夢中に。

しかし、実際に誘拐が起こってしまう。それでもテンションMAXの佐野はツイートをやめない。

誘拐犯に利用されているとは知らず・・・。

誘拐されたホームレスは6人。誘拐サイトに誘拐したホームレス6人の動画を公開。

誘拐犯は、大手新聞社2社とテレビメディアの2社に、それぞれ数億円の身代金を要求。

劇場型犯罪化して、日本全体が巻き込まれていきます。

4社ともに身代金を払わない姿勢で、大方の世論もその姿勢を支持していましたが、実際に1人が殺害されると世論は一変。風向きが変わります。

身代金を払うべきか否か・・・。

誘拐犯は、警察の上をいく知能犯。

果たして結末は・・・。

テーマは人の価値とメディアへの偽善的ふるまい

テーマは二つ?「人の価値」と「メディアの偽善的なふるまい」に対しての疑問をテーマにしていると思われます。

まず人質がホームレスということ。通常、身代金を要求するならば、子供や社長などの偉い人を誘拐するでしょう。しかし今回はホームレス。人は多額な身代金を果たして払うのか?

そして身代金の要求相手が、人権の重要性を常に説く新聞社や放送局などの大手メディア。縁もゆかりもないホームレスに身代金を払うのか?

誘拐犯に身代金を払えば凶悪犯に屈したこととなり、身代金を払わずにホームレスが殺害されれば人権無視のメディアとのレッテルが世間から貼られます。

超難しい判断が問われる葛藤が面白い。

更に、実はその裏では、自分の立場や会社にプラスかマイナスかばかりを気にしていて、他人の命なんて関係ないという描き方が非常に興味深い。

ま、普通の人ってそんなもんでしょう。

なかでも、身代金要求先の一つのメディア、大和テレビのチャリティー番組「36時間テレビ」の矛盾を問うくだりが面白い。

あのチャリティー番組をディスっている感じ。

たしかに自分もずっと疑問に思っていました。

寄付に来た子供が1年間、お小遣いから貯めたお金を寄付する金額より、タレントたちが貰っているギャラの方が何倍も高いというのを昔知ったことがあり、めっちゃ引きました・・・。

チャリティ番組で儲けた分とタレントのギャラを全て寄付すれば、寄付金はいくらになるのか???

まとめ

「野良犬の値段」は身寄りのないホームレスを誘拐し、身代金を新聞社・テレビメディアに要求するというこれまでになかった設定のミステリー。

さて結末は?

分厚い本ですが、テンポよく読めるのであっという間に読めますよ。

 

 

百田尚樹

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