これは強烈!よく本にして出版できたなと感心しました。
百田尚樹著の「カエルの楽園」は、現在の日本の問題点を取り上げた風刺童話。出版できたなと思うくらい強烈に風刺のきいた本でした。
面白いというか、結末が気になるというか、一気に読んでしまいました。
もちろん、童話風の本なので、読みやすいってこともありましたが。
どんな内容かと言うと・・・
ダルマガエルに国を乗っ取られたアマガエル2匹がたどり着いた国、ナパージュ。このツチガエルの国、ナパージュは、明らかに現代の日本がモデル。この国のカエルたちはみんな親切で、平和な理想的な国。それは3戒に守られているからと皆信じています。
3戒とは・・・
- カエルを信じろ
- カエルと争うな
- 争うための力を持つな
ナパージュの南に隣接する国には、カエルを食らう凶暴なウシガエルがいます。
・・・さて、その結末は・・・
本の結末は予想通り。
素直に考えたら、こうなるでしょうね。
今の日本のこの状況から、この「カエルの楽園」の結末は考えさせられます。
最悪、ここまで悲惨になることはないでしょうけど、可能性は0ではないでしょう。
ただ、百田尚樹さんの思想から、一方的で極端に描かれている面もあるので、そのまま鵜呑みにするのも怖い気もしました。
「カエルの楽園」、読むのに抵抗がある人も多いと思います。
でもそういう人ほど、この「カエルの楽園」を一度読んでみて、理想だけではなく、現実的なことから目を背けずに、日本の将来のことを考えてはどうかとも思いました。
「カエルの楽園」のテーマは、非常にデリケートで、難しい問題です。
でも、本気で考える時期に来ていることは間違いなさそうです。
【カエルの楽園(百田尚樹)】