ヤフー漫才で一躍有名になった漫才コンビ「ナイツ」。
そのナイツのボケ担当、塙宜之さんがお笑いの書籍「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」を出していましたので読んでみました。
その感想です。
ナイツ塙の経歴
「言い訳」の著者のナイツ塙さん、若い頃からお笑いセンスは抜群でした。
佐賀に住んでいた高校時代、なんと西日本のお笑いオーディション番組「激辛!?お笑いめんたい子」に出場し、優勝を果たしたことのある実績の持ち主。
優勝したことで福岡吉本からスカウトされたのだとか。この時は断ったそうですが。
ナイツではヤフー漫才で開花し、話題沸騰。
しかし、M-1ではなぜかあまり印象がない。
2008年、2009年、2010年と決勝に進出し、2008年にはファイナルラウンドまで進んだそうですが、どんな漫才していたのか記憶がない。
2015年に漫才協会の副会長に就任。
そして2018年のM-1グランプリからM-1の審査員に。
2018年のM-1といえば霜降り明星が優勝した年。
M-1の審査員の塙さんのイメージは、ボケることなく超真面目に審査している印象が強い。
M-1で優勝できなかった芸人がM-1で審査員!?と初審査員の時は思いましたが、審査中は的確なコメントで信頼がおける。
「言い訳」はM-1で勝ち上がれるポイントを凝縮した一冊
M-1優勝を夢見ている若手漫才師たちは、おそらくこの「言い訳」を読んでいるに違いないと思います。
「言い訳」はM-1で勝ち上がるためのポイントが散りばめられています。
芸風からは想像できない漫才や芸人に対する分析力が凄いです。
M-1の審査コメントが的確なのに納得です。
本書ではブラックマヨネーズのM-1の漫才を大絶賛。
M-1グランプリのネタの持ちタイムが4分と短いことから、M-1グランプリの漫才は陸上で例えると100Mの短距離走なのだとか。
このスプリント戦の最速記録を叩きだしたのが、ブラックマヨネーズとのこと。
好スタートし、中間までの低姿勢、徐々に上半身を起こし、トップスピードに乗ってゴール。理想的な完璧な漫才だったと評価。
私もリアルタイムでM-1のブラックマヨネーズの漫才をテレビで観ましたが、確かに完全無欠のしゃべくり漫才でした。
ちなみに、ナイツの漫才は長距離型の漫才と分析。
短距離型のM-1はナイツには合わなかったのでしょうね。
20分以上の漫才をやらせれば日本一との自負があるようです。
一度、ナイツの20分以上の漫才を観てみたいです。小ボケのオンパレード?
「言い訳」のまとめ
「言い訳」ではブラマヨ以外にも多数の歴代のM-1ファイナリストたちの分析しています。なぜあのコンビはM-1で優勝したのか?優勝できなかったのか?
また関東の漫才はなぜM-1で不利なのか?
芸人でなくても、お笑いファンやM-1ファンには必見の一冊でした。
【言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか(塙宜之)】
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