藤田大雪氏の本、「ソクラテスに聞いてみた 人生を自分のものにするため」を読んでみました。
哲学書のさわりの部分だけ記した入門書って感じでしょうか。
ソクラテスに聞いてみた 人生を自分のものにするための5つの対話
読みやすいので、子供にも理解できる内容です。
悩める日本人男性の若者のフェイスブックに、ギリシャのソクラテスから友達申請が来るうという、ちょっとファンタジーっぽい感じから話は進んで行きます。
「ソクラテスに聞いてみた」の考えさせるテーマは、5項目。
- 友人
- 恋愛
- 仕事
- お金
- 結婚
上の5項目については全ての人が理解しているようで、他人に訊かれると考えてしまうような言葉。
ソクラテスは質問しながら、友人、恋愛、仕事、お金、結婚について考えさせます。
哲学書なんて読まないし、じっくりと考えたことなかった。
人それぞれなんですけどね。
突き止めていくと、究極のところ全ての人に通じることでした。
ソクラテスに言わせると、友人、恋愛、仕事、お金、結婚、全て自分自身がしっかりとして善い人間になるというのが重要のようです。
友人、恋愛、仕事、お金、結婚について悩んでいる方、この「ソクラテスに聞いてみた」を読んでみると何かしらの答えがでるかもです。
軽い感じの文章ですが、ところどころにグッとくるものがありました。
「そういう人脈作りが無意味だと言わないよ。だけど、いくら知り合いを増やしたって、キミ自身がいいやつにならないかぎり、善い友達はできないだろう。素直で、思いやりにあふれていて、適度に快活で、活動的。自分が自分の欠点に寛大であるのと同時に友人に対しても心を広く持つ。そういう人間にならない限り、断言するけど、誰かにとってキミが善い友達であることはできないし、同じ理由で、キミが善い友人関係を築くこともできないはずだ」
ソクラテスに聞いてみた_第1章 どうしたら「本当の友達」はできるのか?_P.58
考えさせられますね。善い人間に善い人は集まってくるということでしょうか。
ずるかったり、妬んだりする人間には善い友人はできないようです。
真理を突きますね。
あのね、サトルくん、恨みがましいことはあんまり言うもんじゃないよ。恨みの心は、相手よりもまず自分自身を傷つけるものだから。ゆえにぼくは、恨みは根本的に卑しい魂のしるしだと主張する。それに、さっきキミが言ったことだけど・・・・・
ソクラテスに聞いてみた_第2章 「モテる人」は何が違うのか?_P.76
恨みは卑しい魂の印。
覚えておこう。
恨んでもしょうがないですからね。
マイナスにしかならないですから。
つまりぼくたちはまだ自分のものでない人に対して恋をして、それが自分のものになりつつあるときに快感を覚えるわけだけど、まさにこのことのゆえに、相手がすっかり自分の恋人になると恋は消滅してしまうというわけさ
ソクラテスに聞いてみた_第2章 「モテる人」は何が違うのか?_P.86
なんとなく分かるような気がする。
恋人になったとたん、物足りなさを感じるとか。
自分の恋人になったとたん恋が消滅するのは、愛ではないということ。
人生を生きるうえで大切な指針は、自分をごまかさない、他人におもねらない、どんなときも最善を尽くす―この3つだ。そうしてひたむきに人生に取り組んでいくなかで、キミが自分の仕事に人生の意味を見出すことができたなら、そのときこそ、キミという存在にとって、仕事が本当に意味あるものになるはずだ。いくら遠回りに見えても、本当の意味でよく生きたければそうするしかない。ぼくは心からそう思うよ
ソクラテスに聞いてみた_第3章 どうすれば「やりがいのある仕事」に就けるのか?_P.86
好きなことは仕事にできないという考えもありますが、やりがいのある仕事と言うのは好きなことが仕事ということでしょう。
仕事で嫌いなことやっても、いつまでもやりがいは生まれないでしょう。
嫌いな仕事が、考え方によって好きな仕事に変化することはあるでしょうけど。
自分のことを結婚から利益を受け取る受益者のように考えるのは間違いだ。人はむしろ、結婚を通じて、相手に幸せを与えられる人間にならなきゃいけない。だから、考える問題は、自分は結婚を通じて相手を幸せにできるのかということだけあって、結婚が自分に何をもたらすかということではないんだ。結婚で幸せになりたければ、まずキミ自身が相手のことを幸せにできる人間になるしかないんだよ
ソクラテスに聞いてみた_第3章 結婚は「コスパ」が悪い?_P.220
結婚をする時は、相手に幸せにして貰えるからという理由ではなく、自分が相手を幸せにしたいからという理由で結婚するのが良い結婚ということでしょうか。
売れてない芸人さんと結婚する女性ってこんな女神のような気持ちで結婚するんでしょうね。
ちなみにイソップ寓話の「アリとキリギリス」は元の話は「アリとセミ」だそうです。
知ってました?
日本で広く知られている「アリとキリギリス」はキリギリスが愚か者に描かれてますが、「アリとセミ」ではセミは潔く、アリは冷酷な悪者っぽく描かれているようです。
この「アリとセミ」を題材に描かれた絵(ギュスターヴ・ドレ作)もあるそうです。
(この本の中の)ソクラテス曰く、この1枚の絵の中に、人間の生きるべき道のあり方が描かれている気がしてならないそうです。
興味があったら一度見てみてください。
【ソクラテスに聞いてみた 人生を自分のものにするため 藤田大雪】